第三回 くじゅう やまなみ牧場俳句大賞 2024年 年間入選句
五月雨やたわしの金具ねじてあり 九重町 竹石末子
緑陰で牧場を描いた友何処 九重町 志賀文子
春時雨子羊母に甘えたる 飯塚市 明石エイ子
馬の背の揺れの二拍子草いきれ 九重町 高倉直人
万緑に染まる羊と染まりけり 九重町 甲斐加代子
サングラス外して熊とにらめっこ 玖珠町 豊國隆信
前菜は満天の星夏料理 豊後大野市 後藤洋子
薫風や歌いだす寸前の馬 豊後大野市 後藤洋子
雲の峰やまなみ牧場一人じめ 佐伯市 御手洗金重
草萌ゆる牛が牛待つ牧の朝 佐伯市 御手洗金重
赤とんぼ九重の山へすいこまれ 大分市 上野弥生
青田風田の神宿る千町無田 九重町 内田トシ子
春遠き三俣の山に樹氷花 九重町 藤沢泉渓
残り火に降る雨やさしき野焼きかな 九重町 林田文男
やまなみに多言語飛び交う春日和 玖珠町 秋吉信隆
えさを撒く我が子の思い鴨知らず 大分市 横山直樹
洗われた馬の匂いや夏牧場 竹田市 油布晃
残照に残暑も籠る夕べかな 田川市 原田順子
馬の耳くるりと動き夕立風 飯塚市 浦田雅代
羊らがもぐもぐ秋の雲を食む 大分市 赤峯友子
金秋の「飲むヨーグルト」最後尾 大分市 赤峯友子
土用太郎習い始めの引き馬体験 九重町 竹尾友彦
大吊橋ひとっとびしてやまなみに 大分市 柴田昭三郎
葉先にも風の流るる五月来る 熊本県 北川しんじ
秋空や狼もいる羊群 福岡県 弘友淑子
ヒゴタイや穴井太の原郷林 九重町 幸谷恵子
どの子にもくじゅうの風や羊雲 玖珠町 豊國隆信
大粒の雨ひとしきり稲の花 九重町 竹石末子
ヨーグルトごくりと入道雲の味 豊後大野市 後藤洋子
読むによし詠むに相応し秋灯下 福岡県 原田祥二郎
(順不同)